「共同テーブル」では1月20日の第1回大討論集会にご参加いただけない方に、アンケート、メールなどによるご意見をお願いしました。以下、到着順で紹介します。(1月20日)
1.20「命の安全保障」リレートークへの
意見アンケート(到着順)
森 博行(弁護士)
1 総選挙をふりかえって
野党共闘の成果と問題点はなにか。維新の「躍進」をどうみるか。参院選に向け野党共闘をどう前進させるか、等。
私は、大阪で生まれ育った人間ですが、当地大阪は、西尾末広、西村栄一らが主導していた旧民社党の地盤であり、地方政党「維新」は、そのような政治風土で勢力を急拡大した政党だと思います。つまり、思想的には反共主義であり、憲法認識においては自民党以上に軍事を柱とする改憲に積極的な党派です。
連合の新会長も旧同盟傘下の労組出身であり、その反共発言からも立憲民主党よりは維新に近いのではないかと思います。総評が解体し、社会党が完全凋落した後、もっとも危ぶまれたことは労働界の右翼再編ですが、維新の躍進はその最悪の方向にアクセルをかけるものと思います。
このような流れに対し、いかにして歯止めをかけていくのか、皆さんの意見を聞きたいと思っています。
2 総選挙後の政治動向をどうみるか
①改憲をめぐる状況について。
②中国・韓国とどう向き合うか、敵基地攻撃能力論、尖閣問題など、外交・防衛政策について。
③「新しい資本主義」や「デジタル改革」など岸田政権の目玉政策について。など
① 上記1のとおり、危機が訪れていると思います。
② まず、韓国に対しては、未解決となったままの徴用工問題及び「慰安婦」問題を正面から取り上げ、被侵略者に対し謝罪し賠償すること、そのうえで最も近い隣国同士として友好関係を取り結ぶことが望まれます。中国に対しては、韓半島の向こうにある超大国であり、決して敵に回さず、友好関係の構築を目指すべきだと思います。
③ 岸田政権の本質はアベノミクス、すなわち経済優先主義であり、労働者福祉は二の次です。労働界、さらに非労働者を含めた「働く者」にとっては、格差是正が焦眉の課題ですが、アベノミクスはそれを助長するだけですから、期待できるものは何もありません。
3 格差・貧困社会改革・ジェンダー平等・多様性社会に向けた課題はなにか
正規・非正規労働間の格差問題、また、女性・老人・外国人労働に対する劣位処遇を解決の方向に導くためには、「働く者」に対し、同一(価値)の労働には同一の賃金(報酬)を保障する制度を構築していくことが必要であると考えます。準拠すべき規範は、日本政府も批准している国際人権規約A規約第7条です。下記に引用しておきます。
記
第7条 この規約の締約国は、すべての者が公正かつ良好な労働条件を享受する権利を有することを認める。この労働条件は、特に次のものを確保する労働条件とする。
(a) すべての労働者に最小限度次のものを与える報酬
(i) 公正な賃金及びいかなる差別もない同一価値の労働についての同一報酬。特に、女子については、同一の労働についての同一報酬とともに男子が享受する労働条件に劣らない労働条件が保障されること。
(ⅱ) 労働者及びその家族のこの規約に適合する相応な生活
(b) 安全かつ健康的な作業条件
(c) 先任及び能力以外のいかなる事由も考慮されることなく、すべての者がその雇用関係においてより高い適当な地位に昇進する均等な機会
(d) 休息、余暇、労働時間の合理的な制限及び定期的な有給休暇並びに公の休日についての報酬
4 反原発運動の課題は何か。
原子力利用は「パンドラの箱」であり、開けてしまった結果が広島、長崎そして福島です。原発は原子力の平和利用だから良いとは決していえないと思います。人類が原子力を制御できると考えるのは100年早いと思います。すべからく、原子力に代わるエコエネルギーにシフトすべきであると思います。
5 環境問題、気候変動の課題は何か。第1次産業(農林漁業)への影響など。
若きマルクス主義者、斎藤幸平氏の「人新世の資本論」に書いてあるとおりです。
7 課題の共有・拡散など、どんな連帯や共同のための活動ができるか
私は、現在、大阪の労働弁護士が集結する「大阪労働者弁護団」の代表を務めています。
であるので、同弁護団の一員として課題を追及していきたいと思っています。
伊藤誠(経済学者)
1 総選挙をふりかえって
野党共闘の成果と問題点はなにか。維新の「躍進」をどうみるか。参院選に向け野党共闘をどう前進させるか、等。
野党共闘は、各選挙区での惜敗がめだったことにもみられるように、かなりの成果をあげた。コロナ感染の終息傾向がたまたま投票委にかけて生じなければ、勝っていた選挙区も少なくなかったのではないか。共産党との共闘が失敗であったという論調には、反戦・平和をめざす進歩派結集へのおそれやその牽制の意図がふくまれており、賛同できない。維新の躍進には、与党への不信感のあらわれが増大していることが読みとれる。その不信感を野党共闘の進歩派勢力に惹きつけるためには、なにが必要か。選挙への共闘の政策スローガンの再考とあわせて、民衆の立場にたった労働運動、社会諸運動、協同組合運動の社会連帯活動の活性化が強く望まれる。
2 総選挙後の政治動向をどうみるか
①改憲をめぐる状況について。
②中国・韓国とどう向き合うか、敵基地攻撃能力論、尖閣問題など、外交・防衛政策について。
③「新しい資本主義」や「デジタル改革」など岸田政権の目玉政策について。 など
岸田内閣の改憲に向けての準備には最大限の関心を要するところがある。中国敵視論による防衛費の大幅引き上げと対GDPシーリング2%への引き上げも、反戦・平和を願う護憲派民衆の意向と乖離していないか。中国、韓国など東アジアの経済圏との緊密化している経済関係の実情からしても、日本の外交政策は、中国をふくむ近隣アジア諸国との平和外交を強化し、軍縮に反転させなければならない。それがなければ、新た恣意資本主義でのデジタル化による成長も、再配分による格差是正も実現しがたい空虚な掛け声に思える。
3 格差・貧困社会改革・ジェンダー平等・多様性社会に向けた課題はなにか
これらの課題は新自由主義からの転換なしには、達成しがたい。新自由主義のものとでの法人税、累進所得税、相続税の大幅な減税がもたらした経済格差の拡大に、多くの先進諸国で反省と是正の試みがすすめられていることにも注目してゆきたい。雇用形態における非正規の多様な個人主義的差別と分断がおよぼしてきた不安定な非正規社会化への傾向も反転させなければならない。そのためにもニュー・ニューディールが求められているなかで、ニューディールの重要な柱であった労働組合の団結権、交渉権の現代的再建が、強く望まれるところではないか。
4 反原発運動の課題は何か。
3.11の原発過酷事故がまたくりかえされる大地震の可能性の高い日本で、いのちの安全保障の最重要課題のひとつは、脱原発の早期実現でしょう。地球温暖化対策としてのソフトエネルギー開発の課題とつなげて、反原発運動も大切にしてゆきたい。
5 環境問題、気候変動の課題は何か たとえば、第1次産業(農林漁業)への影響、
気候変動へのとりくみは、世界と日本の最大級の政治課題になってきています。この課題をめぐっても大企業中心の政策が重視されてゆくのか、働く人びとのあいだの地産地消の協力が大切にされてゆくのか、せめぎあいが続くでしょう。新自由主義からの転換の方向がここでも問われているといえるでしょう。
7 課題の共有・拡散など、どんな連帯や共同のための活動ができるか
二瓶久勝(元国鉄闘争共闘会議議長 壊憲NO!96条改悪反対連絡会議共同代表)
1,総選挙について
現在の選挙制度(小選挙区制)では、自公政権を打倒するのには、立憲野党の共闘しかありません。振り返れば立憲民主党の主張、特にコロナ感染(自宅放置ぢの死亡者が800人以上)東京パラリンピックへの反対、改憲問題等への批判が弱かったと思います。
また共産党との「閣外協力」については、多数派になってから、立憲野党4党と相談すべきだったと思います。
マスコミ等から今回の野党共闘を批判されていますが、それしか道がない。道はありません。自信をもって進んでいくべきです。維新はその過程で正体(第二自民党)を表すと思います。
2,政治動向について
1)改憲について
報道によりますと、自民党の案は4項目(自衛隊の明記・緊急事態条項・合区解消・教育の無償化)ですが、自衛隊の明記(国防軍)以外現憲法を変える必要がないと思います。
国民との兼ね合いで、緊急事態条項が先に来る可能性もありますから、要注意です。維新(国民民主党)が自民党の先兵になってくると思われます。
我々は安保関連法制の闘いを総括し、市民団体と協力し、もっと労働組合、労働者を参加させる(職場集会・できばゼネストを追及する。)努力をすべきです。
2)中国・韓国とどう向き合うか。
まず、第二次世界大戦での中国・韓国等のアジア諸国への侵略・植民地支配を反省すべきです。自衛隊を米国の要請で海外派兵し、事実上の国防軍の意識を国民に 示そうと、自公政権は狙っていると思います。
事実、最近明らかになったのは、米国の公開文書で1990年の米国のイラク侵略戦争で当時のブュシュ大統領に海部総理が自衛隊の派兵を要請されています。今、台湾有事が報道されていますが、極めて危険な情勢だと思います。米国、EU諸国が中心になり、いわゆる中国包囲網を形成していますいが、日本は、それには参加せず、中国・韓国等とはもっと話し合うべきです。
3)新しい資本主義について
岸田総理は元安倍・前菅総理と比較すると、温和に見え、一見話を聞くようにマスコミ等は報道していますが、本質は同じだと思います。一例を上げますと、賃上げした企業には減税すると報道されていますが、コロナ過で中小企業の赤字が増加していますが、そこは救われないのです。言い方は違いますが、目的は搾取の強化でしかないと思います。
3 格差・貧困社会改革・ジエンダー平等・多様性に向けた課題はなにか
世界的にも「貧困と差別が格差」が拡大しています。 日本では特に佐高先生が指摘されているように、非正規労働者が40%以上しめていますし、女性労働者が50%以上が非正規労働者です。しかも年収が200万円に前後で極めて低い状態です。
さらに外国人労働者の問題です。外国人労働者は現在日本には200万人います。(農業・介護・飲食店等日本人が不足している現場です)。しかしその待遇は基本的人権さえも否定しているのです。名古屋入管所で殺された、ウィシュマさん、そして技能実習生への虐待は国際問題にもなっているのです。
当面以上のような「貧困と差別」と闘うことが重要だと思います。
ジエンダー平等については、単に数合わせではないと思います。それも必要ですが、女性労働者の待遇改善と男性は自らの家庭生活を振り返ることが重要です。
4 反原発の課題」はなにか
小生は福島県(須賀川市)が故郷です。多くの知人を東日本大震災で亡くしました。もう10年も経過し、忘れられている感がします。日本国民は「昭和」以降「お上」には逆らわないように教育されてきているのでしょうか? 先の世界大戦も、10年前のあの大惨事も・・・。
思い出しましょう。「原発神話」に騙され、2万人の死者、さらに現在も2500人以上の行方不明がいるのです。そして双葉町をはじめ7市町村に帰宅困難区域が残っています。自公政権・東電は責任を取らずに、原発の再稼働の方針を崩していないのです。このような実態を国民に知っていただき、粘り強く「反原発」の運動を展開するしかありません。再度このような大惨事が起きれば日本は二度と立ち上がれないと思います。
5,環境問題、気候変動・・・。
気候温暖化、環境破壊等が世界的に問題になっていますいが、人間の資本主義的な破壊が(動物を追いやり、何でも搾取の対象にする)大きい要因だと思います
「二酸化炭素」が気候温暖化の原因だとし、欧州委員会(ドイツを除く)は原発を推進することを決定したと報じています。本当にそうでしょうか? 東京に原発を等の作家の広瀬隆氏は、その著書「地球温暖化説はSF小説だったーその驚くべき実態」で二酸化炭素説を否定し、世界的な原発推進の国家・資本・学者の陰謀だと断じています。
この分野は小生も学習しなければならない分野ですので、教えていただきたいと思っております。
6,その他
1)マスメディアの権力寄りの姿勢が顕著です。特にテレビのスポンサーは大企業ですから・・・。しかしこのような事が日常化しますと、国民に大きい影響を及ぼします。不買運動等の抗議行動を考えていく必要あると思います。
2)連合会長の発言は自民党に加盟したのかの違和感を持ちます。しかし組合員は我々と一緒に闘う仲間が多くいることをして事実として認識して置きたいと思います。
鈴木啓介(電気通信事業労働者)
1 総選挙をふりかえって 野党共闘の成果と問題点はなにか。維新の「躍進」をどうみるか。参院選に向け野党共闘をどう前進させるか、等。
・野党共闘の成果:選挙区にて、自公の大物議員落選が多く見られた(立民の議員でも、野党共闘のお陰にて、共産の協力にて、辛うじて当選出来た 議員が少なからず存在)
・野党共闘の問題点:・共産・立民等のコンセンサス形成が遅れがちであった。・共産・社民が当初より野党共闘に非常に前向きであったことと比較し、立民の中には連合の顔色を伺う等して、共闘に後ろ向きである議員が少なからず存在したことは残念至極。・維新の「躍進」:脅威です。
・参院選に向け野党共闘をどう前進させるか:
連合の現女性会長の存在が非常に障害となっております。 前川喜平氏がTwitterにていみじくも発言されているように、連合は野党共闘賛成派と反対派に分裂した方が良いと思います。例えば、連合の中でも、関西生コン事件についても声をあげ、福島みずほ社民党党首とも懇意の関係にある全国コミュニティ・ユニオン連合会の鈴木剛会長をはじめとする、野党共闘に深い理解のある構成員との連携を強化していくことが今後の課題になってくると認識致しております。
2 総選挙後の政治動向をどうみるか
① 改憲をめぐる状況について。
危機的状況です。断固、阻止致しましょう。
②中国・韓国とどう向き合うか、敵基地攻撃能力論、尖閣問題など、外交・防衛政策について。中国問題に関しては、HPの「選挙結果・私はこう考える ―「共同テーブル」発起人」における山城博治氏の御見解に全面的に賛成です。
尖閣の問題は、日中双方の英知とも称すべき「棚上げ論」を日本側が一歩的に放棄したことに問題があります。それから、所謂、台湾・ウイグル・チベット・香港の件に関しましてもこれらは基本的に中国の国内問題です。
普段、日本国内の人権問題(在日・アイヌ・LGBT等マイノリティ)に対しては冷淡であるにも関わらず、中国敵視のための道具として、ここぞとばかりに中国の人権問題を論うネトウヨの言動には十分注意警戒せねばなりません。韓国問題に関しても、所謂、従軍慰安婦・徴用工・女子挺身隊に関しては全面的に日本側に問題があります。日本側がこれらの問題に真摯に向き合うことなしには未来永劫、これらの問題は解決せず、日韓両国の歩み寄りは困難でありましょう。
私としても今後は従軍慰安婦・徴用工・女子挺身隊の犠牲者の方々の尊厳回復のための闘いに微力を尽くしていく心づもりでおります
③ 「新しい資本主義」や「デジタル改革」など岸田政権の目玉政策について。 新しい資本主義実現会議のメンバとして連合の現女性会長が入っていることは非常に問題です。連合は最早、日本の労働者の利益を代弁する団体ではありません。 連合内部の野党共闘消極派、および共産を敵視する勢力との関係は見直していかなければなりません。
3 格差・貧困社会改革・ジェンダー平等・多様性社会に向けた課題はなにか
野党共闘を推し進め、政権交代以外には解決し得ないと思います。
これらは究極的に社会的弱者救済の問題にゆきつきますので、社会的弱者切り捨て政策を推進する自公政権にはなし得ざることは明々白々です。
4 反原発運動の課題は何か。
党派を乗り越えて、大同団結し、共通の目的に向かって、まい進してゆきましょう。
5 環境問題題、気候変動の課題は何か。第1次産業(農林漁業)への影響など。
野党共闘を推し進め、政権交代以外には解決し得ないと思います。
これらの問題は現自公政権が解決するというにはとてもとても荷が重すぎます。
6 その他 何でも
・所謂森友、桜の件に関しても、今後とも追及の手を緩めては断じてなりません。
特に森友の問題では今の状況では赤木さん御夫妻があまりにも浮かばれません。
・当日は野党共闘の最大の阻害要因の一つである、連合の現体制との連携の在り方についても(場合によっては、今後、金輪際、関係を断つ、ということも含めて)徹底的に議論致しましょう。
7 課題の共有・拡散など、どんな連帯や共同のための活動ができるか
市民連合、日本の労働者、その他進歩・革新勢力との連携をより一層進めていきましょう。
吉田 明(神奈川いっく市民連絡会事務局長)
1 総選挙をふりかえって
野党共闘の成果と問題点はなにか。維新の「躍進」をどうみるか。参院選に向け野党共闘をどう前進させるか、等。
日常活動が投票行為に結びつける必要だと思います。コロナによって、格差貧困が明らかになりました。しかし、自公・維新はこの現実を、自助・個人の責任に転化して、共産党を攻撃し、その上で、立憲民主党を「立憲・共産党」と揶揄して野党共闘を分断し、労働者の代表的な団体である「連合」までもが立憲民主党に「共産党と共闘を組むな」と脅しをかけ、野党共闘を分断し、自公・維新を事実上支持しました。そして、野党と市民の共闘はこの自公・維新・連合からの攻撃を跳ね返すことが出来ませんでした。
立憲野党と市民運動が市民との信頼関係を強化するしかないと思います。
2 総選挙後の政治動向をどうみるか
①改憲をめぐる状況について。
②中国・韓国とどう向き合うか、敵基地攻撃能力論、尖閣問題など、外交・防衛政策について。
③「新しい資本主義」や「デジタル改革」など岸田政権の目玉政策について。 など
1、改憲について、自民党が改憲実現本部を立ち上げました。
あらゆる場所で、日本国憲法の大切さを訴え、改憲NOの署名を積み上げるしかありません。
政府は、国民の生活と命を守る責務があります。安倍・菅・岸田政権は、社会保障費を削り、防衛費や安倍のマスク・オリンピックに無駄な予算を使いました。この間の自公政権の悪行をもっと国民に知らせることです。憲法に則って、社会保障・公衆衛生に国家予算を使えと訴える事だと思います。
3 格差・貧困社会改革・ジェンダー平等・多様性社会に向けた課題はなにか
・コロナ禍でますます、格差・貧困が浮き彫りになり、ジェンダー・平等・多様性はの考えは広まっていません。圧倒的に「無関心」か権力におもねって、ご自分の意見を言わない、政治的な発言を避けている方が多いと思います。ほとんどが「他人事」です。ご自分が「被害者」にならないと気が付かないのでしょうか。これだけ4「自死」が増えている。障碍者が増えている。こどもの貧困が増えている。しかし、公務員攻撃に拍手喝采している。コロナ禍で公務員労働者を減らし、環境を悪化したら、救える「命」は救えません。医者・看護師・保育士・清掃労働者が減らされたら、社会の機能は麻痺します。麻痺しています。
4 反原発運動の課題は何か。
① 福島原発事故被災者支援を気長にやることです。
② 全国の原発の廃炉訴訟の原告になり、原発廃炉活動に参加することです。
③ 自然エネルギーの発電事業を応援し、各地区で自然エネルギーの発電事業を行う事です。
5 環境問題、気候変動の課題は何か。第1次産業(農林漁業)への影響など。
①休耕田の復活
②太陽光発電・風力発電・地熱発電・休んでいる水力発電の稼働・火力発電所の廃止・蓄電装置の普及し、安定した電力を供給できるシステムを作る。
③ 発送電分離をして、送電料金を値下げする。地産・地消の発電を行う。
④ 交通網を基本的に「鉄道」にする。トラック輸送は「電気自動車」に切り替える。
山崎隆敏(自営業・元越前市議)
4 反原発運動の課題は何か。
去る12月11日、青森市で開催された- 『核のゴミ処分』」の責任を果たすのは誰か-の集会で私は、『原発で若狭の振興はできなかった』事実について、歴史を踏まえ(反対派の私の勝手な思い込みや推論などではなく、他ならぬ県や立地市町が40年間の間に繰り返し「振興はできなかった」と総括してきた事実を)お話しさせていただきました。
私が青森に呼ばれてお話をすることになったのは「青森を核のゴミの捨て場にさせるな」の県民運動を展開されている反核燃の方たちが来春「原発・核燃に頼らないくらしをつくるプラン」を青森県に提案される予定だからです。
福井の私たちは、来年の5月中旬に、青森の方たちを福井に招いてシンポジウムを開催する準備を進めています。テーマは「使用済み核燃料をこれ以上増やすな」です。政府は原子力政策の破綻の事実を覆い隠すため、プルサーマルや中間(乾式)貯蔵を持ち出し、国民を欺瞞・愚弄し続けていますが、福井など原発立地県での「使用済み核燃料をこれ以上増やすな」の県民運動と、青森県や深地層処分場の候補地の県での「核のゴミの捨て場にさせるな」の県民運動とが有機的に連動し、核燃料サイクル政策の破綻の現実をしっかりと国民が認識できるよう、大きな国民的運動をつくりだしてゆくことが肝要であると、青森の人たちと福井の私たちは考えています。
現在、若狭には行き場のない使用済み核燃料(高レベル放射性廃棄物)が4100㌧があります。歴代の福井県知事は、使用済み核燃料は県外へと主張していますが、高浜で生成されたプルサーマルの使用済み核燃料は、そもそも搬出できるまでにプールで約90年冷却しなければなりません。プルサーマル運転を認めた段階で、高浜が最終処分地になることを受け入れたようなものなのです。福井の私たちは「使用済み核燃料をこれ以上増やすな」と県や関電そして政府を弾劾してゆかなければなりません。この訴えは、保守や中間層の人たちの心にも響くはずです(90年代、福井では大きな脱原発の県民運動のうねりが生まれました)。
斎藤孝一(全日農会長)
1 総選挙をふりかえって
野党共闘の成果と問題点はなにか。維新の「躍進」をどうみるか。参院選に向け野党共闘をどう前進させるか、等。
共闘なかりせば、自公勢力はもっと増加した。共闘成立は、戦後民主主義勢力の宿痾ともいうべき根強い反共思想を国富するかもの第1歩。僅かに1ッ歩でも踏み台下意義は大きい。日本共産党の独善主義と反共主義の克服の努力があれば、野党共闘に展望あり。
維新の躍進は、一部若者も取り込んでいるがいつでもウルトラ右翼に化ける可能性あり。
前進の可能性は。 1,選挙戦術の工夫 大敗の原因が比例区だが選挙戦術が最低。自公連携に学ぶところあり。 2,風任せの候補者の淘汰。子保社の力量、地盤のなさ 3,選挙区ごとPのきめ細かい分析と街頭共闘~共同選対を
労組任せからの脱却、
2 総選挙後の政治動向をどうみるか
①改憲をめぐる状況について。
②中国・韓国とどう向き合うか、敵基地攻撃能力論、尖閣問題など、外交・防衛政策について。
③「新しい資本主義」や「デジタル改革」など岸田政権の目玉政策について。 など
内外ともに大きな分岐点にある。 環境、貧困問題、南北格差世界の変動に向き合える経済政策。成長一本槍の経済政策から別の道を提示Oできるか。
自公政権のアキレス腱は「半植民地的な対米従属」の改善、特に日米地協定の改定を臆することなく選挙の目玉に
中国、北朝鮮、東南アジア諸国との積極的な野党外交推進とアッピール。
政策中軸に食糧問題、エネルギー政策を置くこと。
4 反原発運動の課題は何か。
持続可能な自然エネルギーの活用をもっと前え。政策さえ提示すれば日本はこの面でもッと前進できる。ソーラー発電はまたたくまに世界のトップクラスに約できた。
風、太陽光、小水力の資源は地域のもの。住民の手で開発できる仕組みを。資本の儲け口にしない郁美を。例えば自然と調和し家族農家の第2の収入にもなる「営農型発電」の普及。
佐々木利夫(司法書士)
1 総選挙をふりかえって
野党共闘の成果と問題点はなにか。維新の「躍進」をどうみるか。参院選に向け野党共闘をどう前進させるか、等。
維新の「躍進」は反自民の人たちが、野党共闘に期待しなかったことと、個々の野党に期待していた人たちの期待を、野党共闘に参加した政党がつなぎ留められなかった結果ではないか。
参院選むけた野党共闘は、参院においては既存の政党の枠を取っ払って、名称は公募して「一つの組織団体」となって、日本と世界の未来を展望し、そこに向けて今日只今の喫緊の課題を提起し、選挙にかかる財政と人手は各政党が担うという、既成政党が身を切る覚悟で臨むことができないものか、と思っている。比例区だけでも、単一組織で選挙をする方法を模索できないものか。
2 総選挙後の政治動向をどうみるか
①改憲をめぐる状況について。
②中国・韓国とどう向き合うか、敵基地攻撃能力論、尖閣問題など、外交・防衛政策について。
③「新しい資本主義」や「デジタル改革」など岸田政権の目玉政策について。 など
①について 今の憲法に何が足りないのか、自分には理解できない。改憲議論をするときに同時に尊憲・勉憲・活権の議論をしたいものだ。
②について 中国と韓国とは、過去に聴いた平和五原則(相互の領土と主権の尊重、相互不可侵、内政不干渉、平等互恵、平和的共存、)で付き合う。そして日本は中国、韓国に対し歴史的に文化の尊重と、戦争によりかけた迷惑について心からお詫びをする。領土問題は、すべて国際司法裁判所での解決を図る。さらに、両国とは不戦条約を締結したいものだ。
③について 朝日新聞の広告で文芸春秋の2月特別号で、岸田文雄内閣総理大臣の緊急寄稿「新しい資本主義」のグランドデザイン」が掲載されていることを知って、早速購買して読んでみた。多忙な総理大臣が社会の現状分析と将来へのグランドデザインを書き投稿する時間的余裕と知的力があることに、驚いた。
「「モノから人へ」が新しい資本主義の第一のキーワードです」とのこと、「人的資本の価値を評価する方法についても、各企業が参考になるよう、専門家に研究いただき、今夏には、参考指針をまとめていただきたいと思います」とのこと、
「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するため、事業者がフリーランスと契約する際の、契約の明確化や禁止行為の明確化など、保護のための法律を国会に提出します。」とのこと、「日本政府は、今後5年間の研究開発投資の目標を、政府全体で約30兆円、官民合わせた総額は約120兆円と定めています。また、世界最高水準の研究能力がある大学を日本に形成するため、10兆円規模の大学ファンドを本年度内に実現し、運用を開始します」とのこと、「デジタル時代にふさわしい経済社会構造をつくるため、4万件の法律、政省令などの一括的見直しを行い、今春には規制見直しプランを取りまとめます」とのこと、
「今夏にはクリーンエネルギー戦略を作ります」とのこと、「今夏にはこれまで述べてきたようなグランドデザインを深め、それを具体的な行動に落とし込んだ実行計画を、工程表を明示したうえで、策定します」とのこと、
等々を知ることができた。そして「分断」や「格差」を乗り越える、新しい資本主義の具体像が世界に問うことができることを期待したいが、課題解決策の具体化の次期が、ほとんど今夏となっていることが気になった。狙い、ターゲットは、今夏の参院選であって、すべてが参院選対策であるような気がして、すこし興ざめした。
3 格差・貧困社会改革・ジェンダー平等・多様性社会に向けた課題はなにか
ベーシックインカムの導入が必要ではないか。
生活保護基準以下の年収の世帯には、同等の生活支援を国家・千穂五自治体の責任で整備する。そのための財源は、消費税、贈与税、相続税を当てる。
日本に住むすべての人が、貧困からの脱出を実現する。
多様性社会こそ、楽しい社会であり、持続可能な社会であると「共通認識」を広めることを、学校教育、家庭教育、社会教育、職場教育等々で実践する。、
4 反原発運動の課題は何か。
原発を継続する場合は、国民の被害を最小限にするための「対策」を、福島第一原発で起きている諸々の被害を参考にしながら、政府の責任、電力会社の責任、担当者の責任、会社経営者の責任、被災者の救済の医療・福祉・生活支援、等々をめいっかうにするため、法制化を求める。
また原発を廃止する場合は、廃止に伴う市町村や電力会社の負担軽減策、クリーンエネルギー産業による雇用の確保・増加、税収の増加について、具体的な数値を示すことができないか。
5 環境問題、気候変動の課題は何か。第1次産業(農林漁業)への影響など。
子どもの頃からくらべたら、王侯貴族のような生活だと、思っている高齢世代も自分だが、今まで通りの生活ができなくなると思ったことはない。地球規模の話になると、新聞テレビで知る知識だけでは、理解できない。ただ、気候変動で、農作物の生産や漁獲量が激変するとなると、それは何とかしなければ、という気になる。
6 その他 何でも
世界から「戦争」をなくしたい。核兵器を含め兵器や軍備をなくして、人類の福祉や教育や文化等に回したら、どんなに地球が明るくなることか。そのためには、世界統一国家=世界連邦づくりを進めたいものだ。人が人を殺すことは絶対悪だと思うので、国家が人を殺す「戦争」も「死刑」もなくしたいものだ。
近所を散歩すると、最近は苔むし、壁はくずれ、見るからに廃屋らしき「空き家」を目にすることが多くなった。空き家を放置しておくことは、実にもったいない。解体し、整地し、流通させる「策」をとれば、所有者もよし、近隣もよし、市町村もよし、の三方よしではないか。
7 課題の共有・拡散など、どんな連帯や共同のための活動ができるか
日本の叡智の一人のような「共同テーブルの発起人」の皆さんと、一般市民がZOOMを通して、土日祝日など国民的休日の昼間とか平日の夕方6時以降とかに定期的に自由な意見交換ができる「場」があるといいなあ、と思います。
日本における市民交流の運動が、同時翻訳の機能を活用して、「人類のテーブル」「人類のコミュニケーション」まで発展すると、いいなあと思っている。
水野哲也(生活保護裁判原告)
1.総選挙、野党共闘について
①「市民と野党の共闘」と言われていたものの地方での実態は、ほぼ「共産党が共産党と共闘する」といった構図であったと思います。「市民連合」を名乗る「市民」とは、地方ではほとんど共産党関係の人たちのことです。1か月前まで、柏駅頭などで宣伝カーで、「共産党以外の政党は、どの党もすべて同じ」と声を張り上げていた党が、突然「他党をリスペクトしよう」と党員に教えても、本質的なセクト性は変わっていません。共産党にとって一番大切なことは、いつでも「党勢拡大=党員・機関紙拡大」であり、それを通して大衆的運動のヘゲモニーを握ることです。②共産党の政策は、どの時代のどこの国の共産党でも「反対党らしい政策」ですが、政策は上級の判断で簡単に変えられます。それより問題は「民主集中制=上級集中制」という組織の性格であり上意下達の実態です。「上級」が下から選出される仕組みはありません。上級から指名されて名簿に登録され、それがたいてい「満場一致」で決定となります。そういう組織性が大衆団体のヘゲモニーを握ることを通じて、大衆的・市民的運動の囲い込みとなっていることが問題なのです。実際、共産党員が指導部を形成している団体はもちろん、一定の影響がある団体の中でも「共産党批判」は自己規制せざるを得ません。共産党系の大衆団体の路線とは異なる立場からの意見表明は、十分な忖度を求められるのです。
③「野党共闘」が必要な時は、「市民連合」を自称する人や連合にも関係なく、それこそ「共同
テーブル」を前にして、他党批判を自由にして、団体としての参加ではなく個人の参加のみとしてほしいのです。枝野さんが立憲民主党を作ったときには、党大会の時にも様々な立場の人が参加でき、旧民主党批判を含めて自由に意見を述べることができました。
2.格差・貧困について
私は生活保護受給の当事者であり、生活保護基準の不当な引下げに対する裁判の原告です。立憲民主党の集まりに数回参加した際に、生活保護基準引下げの不当さについて発言しましたが、確かな反応はありませんでした。
貧困や生活保護に関する私の考えは、主流派「低所得者団体」の旧態依然の「要求運動」とは相いれません。しかし私は無党派であり、有力な団体にも参加していないので発言の機会はほとんどありません。生活保護受給者の当事者主権を実体化した組織もありませので、「生活保護のことは、生活保護受給の当事者抜きに決めるな」という原則が、国・自治体はもちろん「生活保護・貧困」を名乗るどの団体でも実行されていないのです。すべて生活保護受給当事者以外の、団体関係者(政党関係を含む)・知識人などが取り仕切っていて、ニーズを持つ当事者は置き去りです。
私は生活保護受給当事者・裁判原告として『当事者☆原告通信』をブログで№66まで(2022年1月号)発行しました。この『通信』では生活保護受給者としての自己認識、それをいかに表現するかについて書き続けてきました。
鈴井孝雄(静岡県平和・国民運動センター事務局長)
1 総選挙をふりかえって
野党共闘の成果と問題点はなにか。維新の「躍進」をどうみるか。参院選に向け野党共闘をどう前進させるか、等。
野党共闘によって立憲は大敗北を免れることができた、と総括すべき。政権交代はいいすぎ。そこまでの準備は何もできていなかった。争点とすべきは、あたり前の民主主義を守るのか、自分のための政治権力を許すのか、の選択にあった。立憲は民主主義を否定するなら連合は当てにしない、と宣言すべき。社民党はとんがった主張をすべき。
2 総選挙後の政治動向をどうみるか
①改憲をめぐる状況について。
②中国・韓国とどう向き合うか、敵基地攻撃能力論、尖閣問題など、外交・防衛政策について。
③「新しい資本主義」や「デジタル改革」など岸田政権の目玉政策について。 など
①「改憲手続法」を「国民投票法」というのは、もう負けている。立憲は「国民にとって真に必要な改定を積極的に議論、検討する」としているが、もうこの時点で誤っている。すでに検討結果として改定する必要はない、とすべき。
②東アジア諸国と友好関係を結ぶことが日本にとって最大の利益。敵基地攻撃能力論は先制攻撃論そのもの。
③目玉政策はアベ・スガ政権をオブラートにつつむもの。
3 格差・貧困社会改革・ジェンダー平等・多様性社会に向けた課題はなにか
労働者の権利拡大、派遣法の廃止しかない。
4 反原発運動の課題は何か。
一刻も早く脱原発政策に切り換えないと、最貧国になっていくだろう。
5 環境問題、気候変動の課題は何か。第1次産業(農林漁業)への影響など。
地方財政の確立、賃金の引上げ、国鉄の再建、郵政再国有化。大きな政府論を展開し、新自由主義ドロボー学者の追放。
6 その他 何でも
7 課題の共有・拡散など、どんな連帯や共同のための活動ができるか
どれだけとがった政策を打ち出せるかだ。たった2%が確実に組織できる政策さえ打ち出せばいい。左側の主張を全面展開せよ、と言いたい。